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2月例会のご案内

今、時代が、そして教育政策が大きく変わろうとしています。
そうした状況に流されることなく、常に変わらない人間と教育の本質をふまえて、教育活動をしていきましょう。

 

高校作文教育研究会2月例会

 

あけましておめでとうございます。
鶏鳴学園の中井です。
2月例会の案内をします。

今回は、清教学園の「探究科」の実践報告です。
すばらしい実践です。

この実践の中心で活躍した片岡則夫さんと山本志保さんが、自らの実践を語ってくれます。
またとない機会です。

 

実は、私(中井)は清教学園のこと、「探究科」のこと、それに関わっている片岡則夫さんや山本志保さんのことを知りませんでした。
昨年の夏の終わりに、兵庫の藤本英二さん(『聞かせて~な 仕事の話』など著書多数)からすばらしい実践が行われていると教えてもらいました。

そして、大いに驚き、嬉しかったのは、片岡さんが私の『脱マニュアル小論文』の読者だったことです。

以下、片岡さんからのメールの引用です。

「実は数年前に『脱マニュアル小論文』を読み連絡をとってみようかと考えた時期があったのです。
『「聞き書きの力」 表現指導の理論と実践』も手元にあります。
といいますのも、多くの小論文の類書のなかで、中井氏のみが生徒自らの足元を掘り下げる指導をされていたからです。
論文は結局はそこからしかはじまらない、という考え方に深く共感しておりました。
いま手元の『脱マニュアル…』を開きますと、
「無関係な題材を書くことを許容しながら、注意深く、本人の『覚悟』ができるのを待つことが肝心だ」(p.96)
に傍線が引いてあります。
テーマ探しそのものです。
手紙を書く,フィールドワークする、みなタラントンでもしてきたことです。
お会いできる機会があれば喜んで参上します。」(引用終わり)

同志と巡り合えることの喜びを、今回は強く感じました。
なお、清教学園の応援団として、藤本英二さんと教育学者の小笠原喜康さん(『大学生のためのレポート・論文術』などで有名。2月には講談社現代新書で『中高生からの論文入門』を片岡さんと共著で刊行)が参加されます。
みなさん、ぜひ、ぜひ、おいでください。

 

1  期 日   2019年2月17日(日)10:30~16:30

 

2 会 場  鶏鳴学園  

〒113-0034  東京都文京区湯島1-3-6 Uビル7F
ホームページ  https://www.keimei-kokugo.net/
※こちらで地図をご覧ください

 

3 報告内容

 「探究科」9年間を振り返る

大阪府清教学園(中学・高校)片岡則夫、山本志保


大阪府河内長野市に清教学園(中学・高校)というキリスト教系の私立学校があります。
この清教学園の探求科の実践です。

大学との連携コースの1クラス40人(年度により2クラスの場合もあり)が対象で、高2、高3の2年間かけて入念な指導を行い、最終的に四万字(原稿用紙100枚)の卒論を書かせます。

目的は「生徒が主体的な学びを通じて、学問の世界に触れるとともに、自らの賜物(才能、個性)を見いだし生かす」。

自分の関心にそって各自がテーマを設定し、その問題を論じます。
そのテーマ設定にも、その調査にも、論文にまとめる際にも、丁寧な指導がなされています。

調査とは、文献調査であり、フィールドワークや取材(聞き書き)までを行います。

文献調査のためには、図書館が大きな役割を果たします。

これは2008年度から2016年度までの9年間行われた実践ですが、この間に、「図書館を使った調べる学習コンクール」で13作品が8年連続で入賞。
最高賞の文部大臣賞などを3人が受章。
こうした授業を組織する上での様々な問題をどうクリアーしていったのか。

一般に探究学習の課題とされてきたのは以下の4つですが、それにどう挑戦し、どこまでが解決できたのか。

1.テーマが決まらない。
→何度でも変更すればよく、いずれは決まる。

2.論文作成をどう指導するか。
→ピースを基礎とした論文デザインの指導をまとめた。

しかしピース作成時にコメントが書けない

3.資料が行き届かない。
→図書館の充実とレファレンスで解決。

4.やる気が出ない・論文に意義を見出せない・興味に正面から立ち向かえない。

この4点は、こうした実践をすれば必ずぶつかる難問です。
参加者同士で互いの悩みを出し合い、その克服の方法をご一緒に考えましょう。

参加希望者には、あらかじめ資料などをお送りします。
それらに目を通してから参加してください。

(中井記)


4 参加費   1,500円(会員無料)


参加をご希望の方は、下記、お問い合わせフォームにて、開催日の一週間前までにお申し込みください。
https://keimei-kokugo.sakura.ne.jp/sakubun-contact/postmail.html

11月例会のご案内

今、時代が、そして教育政策が大きく変わろうとしています。
そうした状況に流されることなく、常に変わらない人間と教育の本質をふまえて、教育活動をしていきましょう。

 

高校作文教育研究会11月例会

 

異常に暑い夏が過ぎたはずなのに、依然として夏日があり、体調を崩されることもあったと思います。
いかがおすごしですか。

今年最後の例会の案内です。
学校行事などでお忙しいことと存じますが、どうぞ奮ってご参加ください。

 

今回は、鹿児島の中俣さんによる看護学科での実践報告と討議です。
中俣さんは長く中学校での実践を積み重ねてきました。
退職後、看護学科に場を移し、中学での実践を基にすぐれた実践を積み重ねていて、そこでは今の若者たちの抱える問題がリアルに真摯に取り上げられています。
その実践が著書『若者たち、蟹工船に乗る』(青風舎)にまとめられ今月に刊行されることになりました。
この刊行を記念しての学習会です。
参加者は、本書を事前に読んで、質問や意見をまとめてから、参加するようにお願いします。

 

参加希望者は早めに申し込みをしてください。

また、遠距離の方や多忙な方のために、ウェブでの参加も可能にしました。
申し込み時点でウェブ参加の希望を伝えてください。

なお、例会の時間が午後だけになっています。ご注意ください。

 

1  期 日   2018年11月11日(日)13:00~16:30

 

2 会 場  鶏鳴学園  

〒113-0034  東京都文京区湯島1-3-6 Uビル7F
ホームページ  https://www.keimei-kokugo.net/
※こちらで地図をご覧ください

 

3 報告内容

『蟹工船』の授業で学生が変わるのはなぜか

鹿児島 神村学園  中俣 勝義

私は神村学園高等部看護学科で、『蟹工船』を、週一回木曜の午前に、一コマ90分の講義を二コマ教えている。
最初の一コマで、『蟹工船』を読み、次の一コマで、キーワードを中心に現代の社会状況と比べて、読みを深める。
または、その逆だったりする。

学生たちには毎回授業後に感想を書いてもらう。
それには自分の切実な問題を書いてくる学生もいて、それらを次の授業の中で皆で読み合う。

そうしたなかで、わずか7回しか顔を合わせない学生たちが自ら心を開き、変容していく姿が不思議でならなかった。
ある人は中俣先生だからできたことで他の人にできることではないという。
また学生たちも、どうして先生には心を開くのか不思議だとも書く。
しかしそれでは、個人の問題に矮小化されて実践の広がりにはならない。
そこで考えたのは、『蟹工船』にある、教師のことばにある、弁証法が子どもたちを揺さぶるのではないかということである。

今回の報告は、感想の中で「セフレ(セックスフレンド)としか見られないなら完璧なセックスフレンドになってやる!」と書いた女子学生が、『蟹工船』を学ぶなかで「私は16歳から本当の恋をしたことがありません。なぜか分からなかったのですが、『蟹工船』を読み深めていくうちに分かりました。それは、人から愛されることを望むばかりで、人を愛そうとしない、自分を愛そうとしないからなんだって分かりました」と書いてきた。
彼女がなぜ変容できたかをともに考えようというレポートである。

 

4 参加費   1,000円(会員無料)

 

参加をご希望の方は、下記、お問い合わせフォームにて、開催日の一週間前までにお申し込みください。
https://keimei-kokugo.sakura.ne.jp/sakubun-contact/postmail.html

【続報】第67回 全国作文教育研究大会 「青年のことばと表現」分科会 詳細

高校作文教育研究会は、今年も、「日本作文の会」主催の「全国作文教育研究大会」で、「青年のことばと表現」分科会を運営します。

4月にかんたんなご案内をしましたが、詳細が決まりましたのでお知らせします。
みなさん、どうぞ奮ってご参加ください。

 

2018年 第67回全国作文教育研究大会(九州・福岡大会)
 高校分科会(正しくは第⑮「青年のことばと表現」分科会) 

今年の全国大会は、8/3~5、福岡で開催されます。高校作文教育研究会が担当している高校分科会は、8月4日(午前と午後)~5日(午前中)に行います。

高校2本、中学・専修学校各1本のレポートが報告されます。
思春期から青年期にかけての生徒・学生たちとのどんな文章表現による取り組みが発表されるのか、今年も注目です。

〈高校分科会での報告の概要と発表者〉

8月4日(土)

1 作文「自己を見つめて」を通して生徒につけさせたい感性と力

中村 薫(北海道・中学)

自分を取り巻く環境や自分の姿に向き合わせ、これまでどう生きてきたのか、これからどう生きるのかを考えさせるための実践を報告する。時代は変化しても子どもにとって大切な学習であるとは思いつつ、文科省の学力調査の悪しき影響をまともに受けて、義務教育の中では、生活文を書かせること自体に困難さを感じながら指導している。

 

2 文章表現指導は全科目指導そして全学校生活指導

宮田晃宏(熊本・高校)         

指導困難校である農業高校において行った実践。クラス経営の根幹としての書かせる指導」であり、生活・学習習慣・進路だけでなく、その生徒の人生にも多大なる効果をもたらした。方法としては、週に2本、1,000字程度で、身の回りの事・時事・農業について書かせた。これは、農業教科教員(採用:食品製
造)の指導で、一個人でもできる実践である。

 

3 個人の問題と組織(ルール)の問題

中井浩一(東京・国語専門塾)

鶏鳴学園の中高生は作文の題材として、クラブや部活、文化祭や体育祭などでの運営面の諸問題をよく書いてくる。しかし読んでいておかしいと思うことが多い。組織の問題であるにも関わらず、個人の問題ばかりが取り上げられて、組織(ルール)が問われることがほとんどない。現在の学校では、どうもこのルールに大きな問題があるようなのだ。
鶏鳴学園では、組織のルールと個人の関係を整理し、生徒には問題への原則を提案し、それに基づいた問題解決をうながしている。

昨年秋の高校2年生への意見文とこの春の小論文講習での指導から、生徒の認識の深まりや、実際の活動や考え方の変化を報告したい。意見文や小論文指導の意義や役割についても考えてみたい。

 

8月5日(日)

「ありのままに書くこと」「読み合うこと」は「後ろに発達を従えた教育である」か?

中俣勝義(鹿児島・専修学校)

柴田義松著『ヴィゴツキー入門』(寺子屋新書)のなかの、「明日の発達に目を向ける教育」というところに≪教育はつねに「後ろに発達を従えた教育」でなければならないのです≫という言葉がある。

私は勤務する看護専門学校で学生たちと『蟹工船』(小林多喜二作)を講読している。『蟹工船』を読み解き、書き合い読み合う中で、桜子は、自分自身と向き合い、家庭の貧困を語り出す(内面的発達)。学生たちが書いたレポートを読んで、果たして「書くこと」「読み合うこと」が、「発達を後ろに従えた教育」であるかを皆さんとともに検証してみたい。

〈世話人〉

1 古宇田栄子(世話人代表)茨城 元高校教師
2 冨田 明  神奈川 県立有馬高校
3 浜田睦雄  高知  県立窪川高校
4 馬場義伸  大阪  相愛大学


○高校分科会への参加をご希望の方は、下記、お問い合わせフォームにてお申し込みください。
https://keimei-kokugo.sakura.ne.jp/sakubun-contact/postmail.html

 

 

〇なお、分科会参加のためには、大会参加券が必要です。
大会参加券や宿泊については、以下「全国作文教育研究大会の全体について」の「参加券」「宿泊」を参照してください。

「全国作文教育研究大会の全体について」 

■ 期日・会場
8月3日(金)全体会 西南学院コミュニティセンター・ホール
8月4日(土)分科会 西南学院小学校
8月5日(日)分科会・全体会・特別講演 早良市民センター

■ 参加券
3日通し前売り券 教職員5,000円 退職教職員3,000円
(当日参加はそれぞれ500円増し)

各自で申し込んでください。
→申込先  現地実行委員会事務局 楳本晃章(うめもとてるあき)
TEL 070-6949-5399 FAX 092-608-0367
PCメール:umemoto@d7.dion.ne.jp
携帯メール:teruakiumemoto@willcom.com 

■ 宿泊 案内にあるホテルをご利用ください。
詳しくは、nissaku.c.ooco.jp/2018fukuoka.pdf で検索してください。

■ 内容
8月3日(金)全体会(西南学院コミュニティセンター・ホール)
12:00 開場・受付開始
13:00 開会オープニング
全体会アトラクション
・博多にわか
・合唱組曲「平和の旅へ」
・高校生平和大使からのメッセージ
13:50 開会挨拶 現地実行委員長
13:55 参加者のみなさんへ 日本作文の会常任委員長
14:15 現地企画 九州・福岡から「ことのは」発信!
14:45 休憩
15:00 記念講演「ことばの海でどんぶらこ~観察の眼と心をことばにのせて~」
木坂 涼(詩人)聞き手・紙芝居 アーサー・ビナード(詩人)
16:45 閉会・連絡
17:00 分科会世話人・発表者打ち合わせ

8月4日(土)分科会(西南学院小学校)
9:00 分科会開始(17の分科会)
16:30 終了

8月5日(日)(午前)講座・分科会(午後)全体会(早良市民センター)
9:00 講座・分科会
(高校分科会は、8/5午前中も分科会を継続します。)
12:00 終了
13:00 閉会全体会
マジシャン あせが プレゼンツ マジックショー(20分)
13:20 親子で語る特別講演
「愛おしきいのちのために~ダウン症のある私から~」岩元綾
― 書きことばが拓く発達の可能性 ―  岩元昭雄・甦子
15:00 閉会集会
15:20 散会

※詳細は、下記、「日本作文の会」のHPをご覧ください。http://nissaku.c.ooco.jp/

六月例会のご案内

今、時代が、そして教育政策が大きく変わろうとしています。そうした状況に流されることなく、常に変わらない人間と教育の本質をふまえて、教育活動をしていきましょう。

 

高校作文教育研究会6月例会

 

新しい学年が始まり、今学期も半ばとなりました。

生徒が様々な問題をかかえ、また家庭の問題も複雑になる中で、表現指導について共に学びませんか。

指導には難しい点もありながら、生徒にきっかけを与えることができれば、生徒自身がその思いを表現する力の元は持っており、周りの生徒と共に、また私も一歩前へ進めると感じています。

これから表現指導を取り入れることを考えておられる方も、すでに取り組む中で様々な問題にぶつかっておられる方も、ぜひ例会にお越しください。

 

6月の例会をご案内します。

二つの報告と、その討議があります。

一つ目は、茨城の菅井さんの実践報告です。小説の授業で、どのように生徒の成長をあと押しされているのか、エッセイをどのように指導され、どんな作品が生まれているのか、たいへん楽しみです。

二つ目は、運営委員の一人、宮尾さんの報告です。保守的な生徒や、自衛隊や戦闘機などに関心の高い「右翼少年」がなんと多いことか日々実感しており、こちらも今ぜひ考えたいテーマです。

 

お忙しい時期ですが、どうぞ奮ってご参加ください。
例会の時間が午後になっています。ご注意ください。

 

 

1 . 期 日   2018年6月24日(日)13:00~16:30 

 

2. 会 場  鶏鳴学園
〒113-0034  東京都文京区湯島1-3-6 Uビル7F
ホームページ  https://www.keimei-kokugo.net/
 ※こちらで地図をご覧ください

 

3. 報告の内容 

(1) 同時代・純文学小説の読解とエッセイによる表現の可能性

茨城 太田第一高校 菅井洋実

論理的な文章の読解と、推論に基づいた論理的表現の重要性が再認識されている一方で、文学の担う役割はますます重要になってきているのではないか。

人生を真摯に生きていくなかで、ときには断言できず決然たる立場を取り得ないことや、語り得ないことについて沈黙することが、知的誠実さであるような局面も現に存在するのではないか。

論理と論理の狭間で明確に形を結ばないものを、有意化しようとする言説の過程で、どこにも回収されずに漂っている、未言語で一見無意味に見える「あわい」ものを、切り捨てず語らせることは、国語教育に関わる者の本来的な使命のひとつではないか。

 

昨年度、高校1年次の国語総合(現代文)の授業で、後期10週19回にわたり導入の時間を使い長編小説を読破させた。

生徒が同時代純文学の魅力に触れて成長するようすを、生徒のエッセイ作品を通して報告し、 論理的な文章の読解と表現だけでは得られない、豊かな文章表現の広がりと可能性を考えたい。

 

 

(2) 18歳選挙に見る生徒の姿から生徒の学びを考える
~「右傾生徒」をどう考えるか~

東京 正則高校 宮尾美徳 

選挙権を手にした高校生による新聞読み比べ作文には、これまで見たことのない高校生の本音が現れた。彼らの生活の現実とその政治感覚がまったくつながっておらず、総じて右傾化している。それはなぜなのか? 3年間で何を学ばせるべきなのか? 生徒の作文から考えたい。

 

 

4. 参加費   1,000円(会員無料)

 

 

 5. 参加をご希望の方は、下記、お問い合わせフォームにて、開催日の一週間前までにお申し込みください。
https://keimei-kokugo.sakura.ne.jp/sakubun-contact/postmail.html

五月例会のご案内

高校作文教育研究会の再出発

1998年に我々高作研が発足してから20年、2016年には『「聞き書き」の力』を大修館書店より刊行し、活動の成果を一応形にすることができました。
一区切りついたところで、昨年の秋以降半年ほど、今後の方針を巡って、運営委員で話し合いを続けてきました。

高校3年間を貫くような指導体系、基礎となる経験作文の意味や諸問題、高校段階のゴールとしての論理的な文章の意味や諸問題、そうしたことをテーマにして、共同研究を重ねていきたいと思います。

以下、5月例会は、そうした方針をもっての最初の例会になります。

 

 

高校作文教育研究会5月例会

2つの報告と討議があります。

1つめは、古宇田さんによる、表現指導の入門期の指導についての報告です。
入門期の指導は重要です。
始まりがその後のすべてを決めるからです。
どういう考えで、どういう指導をしていったらよいのでしょうか。
それを古宇田さん自身の若かりし日の実践を題材にして検討します。

古宇田さんは、長く日本作文の会の常任委員を務めてきました。
その古宇田さんの「初心」が聞ける貴重な機会になると思います。

 

2つめは、中井さんによる意見文、小論文の指導の実践報告です。
クラブや部活、文化祭や体育祭などの行事作文や、それに関する意見文はよく書かれていると思います。
そこには様々な問題が出てきますが、本来はどういう観点からの、どういった指導が必要でしょうか。
それを検討したいと思います。

中井さんは、『日本語論理トレーニング』や『脱マニュアル小論文』などの著書があり、そのエッセンスを聞く機会です。

 

みなさんにとって、すぐに参考にして授業に生かしていただけるとともに、表現指導をさらに本質的に考えていくヒントにもなると思います。
どうぞ、みなさん、おいでください。

 

 

1  期 日   2018年5月27日(日)13:00~16:30

 

2 会 場  鶏鳴学園
〒113-0034  東京都文京区湯島1-3-6 Uビル7F
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3 報告の内容 

(1) 初めての実践「今でも忘れられないことを、出来事の通りに、詳しく書いてみよう」を書かせた時のこと

茨城 古宇田栄子 

1973年、教師2年目で初めてやった作文の授業を報告します。

当時、班日誌の指導に行き詰まっていた私は、「あったことをあったとおりに、事柄を押さえながら詳しく書いていく展開的過去形表現」の方法で、
「長い間の生活の中で、今でも忘れられないある日ある時のことで
喜んだり 悲しんだり 苦しんだり 腹立ったりしたことなどを
よく思いだして、時間の順序に生き生きと書く。」(高校2年)
を指導しました。
その時生まれた生徒作品「私の胸に輝く日々」が今でも私を励ましてくれます。
事柄をふまえて書くこと、がすべての文章表現指導の始まりであると思います。

自分が書きたいことは何か、を考えさせること。
事柄をふまえて書く、詳しく書くということはどういうことか。
誰でも実践できる入門期の指導をやさしく詳しく報告するとともに、それが若い先生たちと今時の生徒たちに通用するのか、どう役立たせることができるのか、を皆さんとともに考えたいと思います。

 

(2) 個人の問題と組織(ルール)の問題

東京 鶏鳴学園  中井浩一

鶏鳴学園の中高生は作文の題材として、クラブや部活、文化祭や体育祭などでの運営面の諸問題をよく書いてくる。
しかし読んでいておかしいと思うことが多い。
組織の問題であるにも関わらず、個人の問題ばかりが取り上げられて、組織(ルール)が問われることがほとんどない。
現在の学校では、どうもこのルールに大きな問題があるようなのだ。

鶏鳴学園では、組織のルールと個人の関係を整理し、生徒には問題への原則を提案し、それに基づいた問題解決をうながしている。

昨年秋の高校2年生への意見文とこの春の小論文講習での指導から、生徒の認識の深まりや、実際の活動や考え方の変化を報告したい。
意見文や小論文指導の意義や役割についても考えてみたい。 

 

4 参加費   1,000円(会員無料)

 

 5 参加をご希望の方は、下記、お問い合わせフォームにて、開催日の一週間前までにお申し込みください。
https://keimei-kokugo.sakura.ne.jp/sakubun-contact/postmail.html

 

第67回 全国作文教育研究大会 「青年のことばと表現」分科会

今、時代が、そして教育政策が大きく変わろうとしています。そうした状況に流されることなく、常に変わらない人間と教育の本質をふまえて、教育活動をしていきましょう。

 

高校作文教育研究会は、今年も、「日本作文の会」主催の「全国作文教育研究大会」で、「青年のことばと表現」分科会を運営します。

今年の「全国作文教育研究大会」は、2018年8月3日(金)~5日(日)に、福岡で開催されます。

詳細は、下記、「日本作文の会」のHPをご覧ください。http://nissaku.c.ooco.jp/

 

「青年のことばと表現」分科会では、青年期にとっての綴ることの意味、またその作品をどう読むかなどをテーマに、実践報告と意見交換を行います。

1 日時
2018年8月
4日(土)9:00~16:30
5日(日)9:00~12:00

2 会 場
4日(土) 西南学院小学校
5日(日) 早良市民センター

実践報告者やその内容など詳細は、追ってご案内します。

 

 

六月例会のご案内

今、時代が、そして教育政策が大きく変わろうとしています。そうした状況に流されることなく、常に変わらない人間と教育の本質をふまえて、教育活動をしていきましょう。

 

6月の例会では3つの報告と討議があります。

1つめは福島の実践家佐藤淑子さんの実践研究です。

2つめは、中学生の学校生活の中のいじめの実態や諸問題を考えます。

3つめは、震災からの精神的な復興として、聞き書きを利用してふるさとの継承に取り組んでいるNPO法人とみおか子ども未来ネットワークの活動の報告です。

 

どうぞ、みなさん、おいでください。

 

1 期 日    2017年6月11日()10:00~16:30

 

2 会 場   鶏鳴学園
〒113-0034  東京都文京区湯島1-3-6 Uビル7F
ホームページ  http://www.keimei-kokugo.net/

 

3 報告の内容 

(1) 佐藤淑子実践に学ぶ(その2)
茨城 古宇田栄子

今夏の全国大会(福島)の分科会に、福島の実践家佐藤淑子さんをお呼びして、インタビュー形式で、いろいろお話を聞くことにしました。
そこで、今回と次回は事前学習として佐藤淑子さんの実践を読むことにします。

第2回は、「揺れながら、つまずきながらのミチ子の自立とその仲間たち」(「作文と教育」1995年5月号)を読みます。
いじめ問題に取り組んだ実践です。
合わせて「『場面として書く』ことの意味」(「作文と教育」1998年11月号)を読みます。

佐藤淑子プロフィール

1930年、福島県に生まれる。1950年、東京女子高等師範学校卒業。学生時代、波多野完治教授より国分一太郎を紹介される。
福島市内で40年間中学校に勤務。
福島国語サークル会員。
著書『書くことで育つ中学生の記録』(百合出版)、『仮面をぬいだ子どもたち』(エミール社)

■例会に参加される方には資料を送りますので、早めにお申し込みください。読んだうえでご参加ください。

 

(2)いじめは、生徒たち、また私たちにとってどういう問題なのか
東京都 鶏鳴学園 田中由美子 

今のいじめがどういうものなのか、生徒の作文を通して考えています。他者を通しての自己確認の闘争に、神経をすり減らす生徒。
また、関わらないよう、目立たないようにしている生徒。

思春期の他者との対立は、成長した証であり、必然ですが、それがたんにお互いに足を引っ張り合う結果に陥っているのでしょうか。
私たち大人の考え方や、親子関係の問題が、根本にあると感じています。

学校での生徒たちの状況も伺って、現状をどう理解し、どう関わっていくべきか、意見交換させていただきたいと思います。 

 

(3)震災とふるさとの継承
市村高志(NPO法人とみおか子ども未来ネットワーク理事長) 

市村高志さんたち、NPO法人とみおか子ども未来ネットワークでは、福島県富岡町の避難者同士で、地域の世代継承のために聞き書きを行い、それが「おせっぺ とみおか」という冊子にまとめられています。

その活動を報告していただき、 「おせっぺ とみおか」からいくつかの聞き書きを読み合いたいと思います。 

 

 参加費   1,00円(会員無料)

 

5 参加をご希望の方は、下記、お問い合わせフォームにて、開催日の一週間前までにお申し込みください。
https://keimei-kokugo.sakura.ne.jp/sakubun-contact/postmail.html

 

「聞き書きと宮本常一」

香月洋一郎氏(民俗学:前神奈川大学教授)の講演と討議

高校作文教育研究会と、鶏鳴学園の共同開催で、講演会を行います。

 

聞き書きはとても豊かな可能性を持った方法ですが、それだけに実に多くの、そして根源的な難問を孕んでいる方法でもあります。
だからこそ、圧倒的な豊かさと可能性を持っているのですが、その難問の前に立ちすくむことも多いと思います。

それを一緒に考えてみませんか。

 

また今回は民俗学の現在を知る良い機会でもあります。
民俗学の意義は、私たち日本人が、近代化や、敗戦と戦後の高度経済成長の過程で失ったものを考えるようになることです。
それは私たちの社会の表面からは消えたように見えながら、実際は社会の基底をなし、私たちの無意識の部分を支配していることが多いと思います。

日本の民俗学は柳田国男に始まりますが、宮本常一はそれを深めました。
それは『忘れられた日本人』岩波文庫(「土佐源氏」「梶田富五郎翁」を収録)を読むとよくわかります。
これが聞き書き作品です。今回の講演者の香月氏は宮本の直弟子の方です。

(1)日時 5月21日(日曜)午後1時より午後4時半まで

(2)場所 鶏鳴学園
〒113-0034  東京都文京区湯島1-3-6 Uビル7F
ホームページ  http://www.keimei-kokugo.net/
※鶏鳴学園の地図はホームページをご覧ください

(3)参加費 1千円

(4)参加をご希望の方は、下記、お問い合わせフォームにて、開催日の一週間前までにお申し込みください。
https://keimei-kokugo.sakura.ne.jp/sakubun-contact/postmail.html

 

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1.講演者・香月洋一郎氏について

1949年福岡県生まれ。
一橋大学社会学部卒業。
日本観光文化研究所所員を経て、2009年まで神奈川大学経済学部教授、日本常民文化研究所所員。

香月氏は民俗学者ですが、『忘れられた日本人』などで有名な宮本常一氏の直接の薫陶を受けた方です。

著書ですが、民族誌としては『山に棲む―民俗誌序章』(未来社)『海士(あま)のむらの夏―素潜り漁の民俗誌』(雄山閣)、聞き書きについては『記憶すること・記録すること―聞き書き論ノート』(吉川弘文館)があります。

他に『むらの鍛冶屋』『空からのフォークロア―フライト・ノート抄 』『猿曳き参上―村崎修二と安登夢の旅』『景観のなかの暮らし―生産領域の民俗』『フィールドに吹く風―民俗世界への覚え書き』など多数。

 

 

2.講演と討議について

(1)聞き書きについて

鶏鳴学園の代表の中井は、高校作文教育研究会に関わっています。
そこで数年間にわたる聞き書きについての共同研究を行ったことがあります。
その時に、数々の難問に遭遇しました。

聞き書きの文体はどうあるべきか。
話が事実とは違う場合、それをどう考えるべきか。
その話の中に、ドラマのような劇的な内容がある時に、その表現も劇的な構成やドラマ性を表現できる文体になる。
それをどう考えたらよいのか。

さらには、人が自分の経験を「語る」とはどういうことか。
それを聞く聞き手と話し手とはどういう関係なのか。
人が意識している人生の記憶とはどういうものなのか。

これらのかなり根源的な問いにぶつかり、それを考えている中で、1冊の本に出合いました。
それが『記憶すること・記録すること -聞き書き論ノート-』(吉川弘文館)です。

私が問題にしていることが、そこでも問題にされ、深く考え抜かれていました。
やっと出会うべき本と人に出会えたと思いました。その本の著者が香月洋一郎さんです。

 

(2)宮本常一について

香月さんのそうした試行や模索の根底には、民俗学の巨人・宮本常一がいるようです。
香月さんは宮本さんの弟子であり、その方法と考え方、生き方の大きな影響下にあるようです。

香月さんには、その宮本の行動、思想、それと言葉との関係を話していただきます。

宮本の有名な『忘れられた日本人』(その中に「土佐源氏」「梶田富五郎翁」などが収録)についてもうかがいます。
この『忘れられた日本人』は聞き書き作品ですが、最高の文学でもあり、日本人とは何かを考え、日本人がその近代化、戦後の高度経済成長の過程で失ったものを考えるための最良のテキストでもあると思います。

二月例会のご案内

今、時代が、そして教育政策が大きく変わろうとしています。そうした状況に流されることなく、常に変わらない人間と教育の本質をふまえて、教育活動をしていきましょう。

 

今年最初の例会になります。

3つの報告と討議があります。

1つめはNIE活動に二年間参加し、初の18歳選挙に臨んだ生徒の主権者意識を育てていこうとした実践報告で、東京の正則高校の宮尾さんの報告です。

2つめは、「若者・学生・雇用・貧困・奨学金問題を考える」とし、4つの資料を読みながら、高校生たちが現在の厳しい労働環境の中で生き抜けるような進路指導について考えます。

3つめは、長く高校生の表現指導に取り組んできた古宇田さんが、自分史指導を振り返ります。

 

どうぞ、みなさん、おいでください。

 

1 期 日    2017年2月19日()10:00~16:30

 

2 会 場   鶏鳴学園
〒113-0034  東京都文京区湯島1-3-6 Uビル7F
ホームページ  http://www.keimei-kokugo.net/
 

3 報告の内容

(1) 新聞読み比べから主権者教育を考える
東京都 正則高校 宮尾美徳  

NIE活動に二年間参加するなかで、東京の6紙と沖縄の2紙、計8紙の読み比べを2回試みた。初の18歳選挙に臨んだ生徒が、学校の様々な学びを通してどのように主権者意識を身につけていくのか、新聞読み比べの感想を書いた作文から考えてみた。 

(2)若者・学生・雇用・貧困・奨学金問題を考える
茨城県 鹿島高校 久保有紀 

 今日の高校生、大学生、若者を取り巻く状況は非常に厳しい。将来、卒業生たちが職場でうつ病になったり自殺に追い込まれたりしないように、厳しい時代をしっかり生き抜いていけるように、……いままさに高校教育が問われている。次の資料を読みながら、目の前の子どもたちのことを考え、進路指導について考えてみたい。

資料1 社会問題化する奨学金(岩重佳治)
資料2 ブラック企業対策プロジェクト(被害対策弁護団)
資料3 ブラックバイト問題、高校生の1割が労基法違反の可能性がある(御木本千春)
資料4 「高校生に必要な職業労働教育とは何か」(林萬太郎)
資料5 「抱えている苦しみや怒りを書かせることを通して仲間とつながり社会とつながる」(谷山全)

例会参加予定者は2月12日(日)までにご連絡ください。折り返し資料を郵送しますのであらかじめ読んで来てください。連絡先➞古宇田栄子

(3)自己認識を深めるための自分史指導
茨城 古宇田栄子 

私の指導の中心にあったものは、「自分自身を見つめ、他者を知り、いかに生きるかを考える。そのための作文指導はどうあるべきか。」であったように思います。今回は、私の実践の中から自分史の指導を中心にまとめてみたいと思います。 

 

 参加費   1,00円(会員無料)

 

連絡先
中井 浩一  鶏鳴学園
メールアドレス ko-nakai@js6.so-net.ne.jp

古宇田栄子
TEL・FAX 029-821-4997
メールアドレス koutaeiko@jcom.home.ne.jp

十二月例会のご案内

今、時代が、そして教育政策が大きく変わろうとしています。そうした状況に流されることなく、常に変わらない人間と教育の本質をふまえて、教育活動をしていきましょう。

今年最後の例会になります。

4つの報告と討議があります。

1つめは“働く人への聞き書き”の実践で、神奈川の冨田さんの報告です。昨年高1から始めて今年高2になった生徒たちへの2年目の実践です。

2つめは、田中由美子さんが鶏鳴学園の中学生クラスで指導した生徒作品を検討します。

3つめは、札幌市の新たな中高一貫校設立に尽力していた小泉さんの報告です。どんな学校ができるでしょうか。

4つめは、歴史教育に学ぶと題して、『記憶と認識の中のアジア・太平洋戦争』の一部を読み合います。改めて戦争体験を聞き書きすることの意味を実践史的視点から考えてみます。

どうぞ、みなさん、おいでください。

 

1 期 日    2016年12月4日()10:00~16:30


2 会 場   鶏鳴学園
〒113-0034  東京都文京区湯島1-3-6 Uビル7F
ホームページ  http://www.keimei-kokugo.net/
※鶏鳴学園の地図はホームページをご覧ください。

 

3 報告の内容

(1) “働く人への聞き書き”の実践
神奈川 県立上溝南高校  冨田 明  

1学年時に国語総合で“青春時代~できたら戦争体験”の聞き書きをし、総合で”働く人へのインタビュー”のグループ学習と発表をした学年。今年は“働く人への聞き書き”を現代文B夏の課題に出しました。その中から、2~3人の作品を読んでいき、成果や課題を出していただければと思います。

(2) ショートレポート 課題と生徒作品 

それぞれの先生方の教育現場には、その現場での課題があり、それに取り組みながら少しでも生徒たちのためになるように苦闘を続けていると思います。そこから生まれた生徒作品から、読み取りに困惑したり、その課題をどう考えどう指導したらよいかわからないような作文を持ち寄り、意見交換をして互いの実践を深めていきたいと思います。

今回は前回の報告に引き続き、田中由美子さんが鶏鳴学園の中学生クラスで指導した生徒作品を検討します。

(3) 市立札幌開成中等教育学校の挑戦ー課題探究的な学習の推進とその方策の検討
北海道 札幌開成中等教育学校 小泉泰之

札幌市教育委員会の高校改革のひとつとして既存の高等学校を再編する形で作られた中高一貫校の教育内容に関し「生徒自らが主体的に学ぶ課題探究的な学習の推進」「大学受験準備に偏した編成をしない教育課程」を柱とした学校づくりについて、現場教員及び教育委員会職員とそれぞれの立場での取組と、現在進行形で構築している新しい学校の教育課程編成の具体を紹介します。

(4) 歴史教育に学ぶ
東京 宮尾美徳・志波昌明

教師自身の戦争責任、戦後責任って何?それってその後の教育にどう影響したの?戦争体験を語り伝える根源的な意義って何?改めて戦争体験を聞き書きすることの意味を実践史的視点から考えてみましょう。

〈テキスト〉
「歴史教育の中のアジア・太平洋戦争―戦争体験を綴ることの意味(著者 今野日出晴)」
(出典『記憶と認識の中のアジア・太平洋戦争』2015年 岩波書店)

(もくじ)
はじめに
一 「戦争教育」記録運動―地下水としての北方性教育
1 『山形の教育―学校白書と戦争教育の記録』
2 『教育北方―学校白書と戦争教育の記録』
3 「戦争教育の記録」を綴ることの意味
二 教室の中の「戦争体験」から地域の中の「戦争体験」へ
1 「母の歴史」と「私たちの歴史」、そして「父母の歴史」
2 地域のなかの「戦争体験」を掘りおこす
おわりに

参加希望者にはテキストのコピーをお送りします。

4 参加費   1,500円(会員無料)

 

連絡先
中井 浩一  鶏鳴学園
メールアドレス ko-nakai@js6.so-net.ne.jp

古宇田栄子
TEL・FAX 029-821-4997
メールアドレス koutaeiko@jcom.home.ne.jp