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十月例会のご案内

今、時代が、そして教育政策が大きく変わろうとしています。そうした状況に流されることなく、常に変わらない人間と教育の本質をふまえて、教育活動をしていきましょう。

 

今回の例会では3つの報告と討議があります。

1つめは、国語専門塾・鶏鳴学園で中学生クラスを開設して5年間。
その活動を大きく振り返る田中さんの報告です。

2つめは、今年の6月に刊行した『「聞き書き」の力』の成果と課題の総括です。 『「聞き書き」の力』は2009年から2年間の共同研究の成果をまとめたものです。 その課題を意識しながら、今後の活動の中で、克服していきたいと思います。

3つめは、まとまった報告というよりも、日々の教育活動の中から生まれた生徒作品から、読み取りに困惑したり、その課題をどう考えどう指導したらよいかわからないような作文を持ち寄り、意見交換をして互いの実践を深めようという企画です。 トップバッターの2人が報告します。

どうぞ、みなさん、おいでください。

 

1 期 日    2016年10月16日()10:00~16:30

 


2 会 場   鶏鳴学園
〒113-0034  東京都文京区湯島1-3-6 Uビル7F
ホームページ  http://www.keimei-kokugo.net/
※鶏鳴学園の地図はホームページをご覧ください

 

3 報告の内容 

(1) 自分自身の閉じこもり体質との闘い
東京 鶏鳴学園 田中由美子

 鶏鳴学園(私塾)の中学生クラスをスタートして6年目に入りました。

この5年間が何だったのかというと、何よりも、私が自分自身の殻をいくらか壊してきた過程でした。
当初は、授業に遅刻してきた生徒に「なぜ遅刻したの?」と訊くことさえできず、何か事情があるのだろうと自分に閉じこもりました。
なぜ私はそんなことになってしまうのかと日々自分に突っ込むことが、そのまま、生徒はどんな問題を抱えているのかということに、少しずつ目を開いていくことでした。

生徒の作文についてご報告し、意見交換させていただくことで、ここまでの成果と現在の課題を明確にしたいと思います。
 

(2) 『「聞き書き」の力』の成果と課題
茨城 古宇田栄子、 東京 鶏鳴学園 中井浩一 

2009年から2年間の共同研究をし、その成果をまとめた聞き書き本を今年の6月に刊行することができました。
今回は、『「聞き書き」の力』の成果と課題を前向きに総括し、高校作文教育研究会の今後の学習会の方向性を考えてみたいと思います。

研究会を代表して執筆した2人が、その総括を報告します。

『「聞き書き」の力』をご持参ください。
また、当日販売も致します。
割引価格2,200円です。
 

(3) ショートレポート 課題と生徒作品
それぞれの先生方の教育現場には、その現場での課題があり、それに取り組みながら少しでも生徒たちのためになるように苦闘を続けていると思います。
そこから生まれた生徒作品から、読み取りに困惑したり、その課題をどう考えどう指導したらよいかわからないような作文を持ち寄り、意見交換をして互いの実践を深めていきたいと思います。

今回は2人の報告と、生徒作品の持ち寄りです。

茨城 鹿島高校 久保有紀
「この夏は就職希望者やAO受験者の指導を行ってきたが、働くということ、学ぶということに対する意識が十分でないように思われる。
表現をとおして意識を高めるにはどのようにしたらよいのだろうか」

東京 正則高校 宮尾美徳
「生徒が本音で自分を語る。生徒が欠乏を自覚し、自分のニーズを語り始める。
4月からそれを目指してきた中で手にした生徒の声のその重さに、しかしたじろいでしまう。それをどう読んだらいいか。」

 

 参加費   1,00円(会員無料)

 

連絡先
中井 浩一  鶏鳴学園
メールアドレス ko-nakai@js6.so-net.ne.jp

古宇田栄子
TEL・FAX 029-821-4997
メールアドレス koutaeiko@jcom.home.ne.jp

『「聞き書き」の力 -表現指導の理論と実践』

■『「聞き書き」の力 -表現指導の理論と実践』
中井浩一、古宇田栄子 (著, 編集)
出版社: 大修館書店 (2016/5/24)
¥ 2,700 (税込み)

この本は、高校作文教育研究会の共同研究の成果をまとめたものです。聞き書きの理論と実践を、総合的にまとめました。
これこそが、本当の「アクティブ・ラーニング」です。

研究会では、テーマとして二〇〇五年には一年間集中的に「総合学習」における表現指導について、二〇〇九年からの二年半ほどは「聞き書き」(調査と取材)の研究を行ってきました。その討議を踏まえて、聞き書き指導の方法やその課題を明らかにしようとしたのが本書です。

「聞き書き」そのものの方法論だけではなく、たくさんの問題提起を行っています。

高校段階での表現の指導過程の問題も検討しました。自分史や生活体験文、調べて書く作文や聞き書き、意見文や論文(小論文も)、志望理由書などをどう関連付けて、指導していくべきなのか、という問題です。

本書のタイトルには「聞き書き」とありますが、広く一般的に、調査・取材したことをまとめた文章と理解してください。理科や社会科のレポートまでを範囲として考えています。対象は主として高校生を意識していますが、中学生や大学生、社会人の方々にも十分に有効だと考えています。
どうぞ、国語科や他教科での同志の方々との学習会などにご利用ください。

今、教育現場は「アクティブ・ラーニング」の取り組みで大騒ぎになっているようです。しかし、「学力の三要素」や「アクティブ・ラーニング」という言葉に振り回されることなく、変わることのない教育の本質と、時代の変化の両面をしっかりと見極めることが肝心だと思います。
「アクティブ・ラーニング」に真剣に取り組むならば、何よりも重要なことは一人一人が自分自身の問題意識、問いやテーマをしっかりと創っていくことでしょう。そのためには、「聞き書き」学習ほど適したものはないのではないでしょうか。

 

■『脱マニュアル小論文―作文と論文をつなぐ指導法』
中井浩一の表現指導の本が、06年7月に大修館から出版されました。鶏鳴学園での表現指導の考え方と具体的指導法をまとめたものです。